5つの小品Op.75〜第5曲「樅の木」
演奏時間 3' 10''
シベリウスは国民楽派時代を代表するフィンランドの作曲家(グリーグと並び称される北欧の大作曲家)で、 ピアノ、管弦楽を問わず、聴く人に深い孤独感と身を切るような寂寥感を呼び起こす音楽を数多く書いています。 この曲、「樅の木」は、シベリウスのピアノ曲の中では 特によく親しまれている曲で、樹木をテーマにした5つの小品からなる組曲の中の1曲です。 深い霧に包まれたフィンランドの深い森と湖の風景の中に1本の樅の木が孤独に聳え立ち、人影らしきものは全くない、 時間が止まったかのような風景を想像します。本当に孤独で寂寥感を与える旋律が心にしみる曲です。 この曲は中間部のアルペジオの連続を含め、技術的に易しく書かれているため、取り組みやすい曲です。